抄録
乳癌の術前化学療法(化療)施行症例のセンチネルリンパ節生検(SNB)は確立されていない.われわれは術前化療前後を比較し,リンパ流の変化と描出センチネルリンパ節(SN)画像の変化の有無を3D-CTリンフォグラフィ(LG)を用い検討した.対象:術前化療を施行し,PR以上を得かつ画像所見とCTガイド下SN穿刺吸引細胞診(FNA)等にてN0と診断した12例とした.方法:オムニパーク®を腫瘍直上と乳輪皮内に2.5ccずつ注入後,3D-CTLGを施行,同時に化療前CTガイド下SN・FNAを施行した.結果:化療前後の画像の重ね合わせで3D-CTLGが完全一致した.術中は全例,色素法によるSNBを施行したが,術中迅速病理診断にてSNへの転移を認めず,化療前N0の結果と合致した.結語:化療前後で3D-CTLG画像に変化はなく,N0症例では化療施行後でも化療非施行例と同様のSNBが可能と考えられた.