抄録
目的:若年成人における外鼠径ヘルニアに対し,小児で普及している鼠径管の補強を追加したadvanced LPEC法(以下,本法)がmesh補強手術の代用術式となりうるのか検討する.対象と方法:比較的小さなヘルニアで鼠径管の脆弱性を認めない若年女性(JHS:I-1~2)に対し,インフォード・コンセントを得た.手術は腹腔内側から腹横筋腱弓と腸骨恥骨靱帯にLPEC針で補強用の縫合糸を刺通した後,通常のLPEC法と同様ヘルニア嚢を高位結紮し,最後に補強用縫合糸も結紮して完了する.成績:術後観察期間は平均17.7カ月とまだ短いが,全例再発所見無く経過している.結論:本法は適応を限れば若年成人の外鼠径ヘルニアに対しても有用な術式であると考えられた.