日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
遺残虫垂内の糞石による虫垂重積症の1例
仲本 博史鈴木 哲郎新井 俊文松本 浩次黒崎 哲也畑中 正行
著者情報
キーワード: 糞石, 虫垂重積症
ジャーナル フリー

2016 年 77 巻 1 号 p. 83-87

詳細
抄録
症例は39歳,女性.右下腹部痛を主訴に前医を受診し,腸重積と診断され当院紹介となった.開腹虫垂切除術の既往があった.右下腹部に腫瘤を触知し,同部位に軽度の圧痛を認めた.腹部CT検査では,上行結腸に石灰化を伴う巨大な腫瘤を先進とした腸重積の所見を認めた.下部消化管内視鏡検査にて,盲腸内に虫垂開口部を中心とした約30mm大の粘膜下腫瘍様隆起を認め,虫垂重積症と診断した.腸重積再発の危険性を考慮し,腹腔鏡下回盲部切除術を施行した.病理組織学的検査の結果,腫瘍性病変は認めず,遺残虫垂内に貯留した糞石が先進部となり二次的に回腸結腸重積を併発した,虫垂重積症と診断した.今回われわれは,遺残虫垂の糞石が原因となった虫垂重積症の稀な1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
著者関連情報
© 2016 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top