日本臨床外科学会雑誌
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症例
後腹膜転移巣で発見された精巣原発胎児性癌の1例
櫻谷 美貴子鎌田 弘樹田島 弘海津 貴史隈元 雄介渡邊 昌彦
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2016 年 77 巻 3 号 p. 674-679

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抄録
症例は27歳,男性.発熱・下腹部痛を主訴に来院した.腹部造影CTで,左腎静脈下・下大静脈と腹部大動脈の間に3.0cm大の嚢胞性腫瘤を認めた.PET-CT・EUS-FNA等で精査するも確定診断を得られず,4カ月後に施行したフォローのCTで6.0cmと増大傾向を認めたため,診断目的で腫瘍切除術を施行した.免疫組織染色による検討により胎児性癌が疑われたため,精巣腫瘍の可能性を考慮し,診断目的で泌尿器科で除睾術を施行された.病理組織検査で摘出した後腹膜腫瘍と同一の組織像を認め,精巣原発胎児性癌の後腹膜転移と診断された.後腹膜腫瘍の診断において,頻度は少ないが,鑑別として精巣腫瘍の後腹膜転移も考慮する必要がある.
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© 2016 日本臨床外科学会
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