日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
急性淋菌性腹膜炎の1例
元木 祥行杉本 圭司中野 克俊菅 和臣中口 和則土居 貞幸
著者情報
キーワード: 淋菌性腹膜炎
ジャーナル フリー

2016 年 77 巻 3 号 p. 670-673

詳細
抄録
症例は21歳の女性で,激しい下腹部痛を主訴に来院し精査を行った.血液検査では白血球数25,500/mm3,CRP 29.2mg/dlと高度な炎症反応を認めた.CTにて麻痺性イレウス像と腹水を認めた.経腟エコーガイド下穿刺にて粘稠な黄白色膿性の腹水を認めた.消化管穿孔による汎発性腹膜炎の診断で緊急手術を行った.腹腔鏡にてアプローチし,腹腔内全体に粘稠な黄白色膿性の腹水を認めたが,明らかな消化管穿孔の部位を同定できなかった.更なる十分な観察と洗浄ドレナージを目的に開腹移行となった.明らかな穿孔部位は発見できず,洗浄ドレナージと虫垂切除のみ行った.後日,術中に採取した腹水の培養で淋菌(Neisseria gonorrhoeae)を検出し,淋菌性腹膜炎と診断した.CTRX 2g/day,MINO 200mg/dayを7日間投与し,術後16日目に退院となった.淋菌性腹膜炎症例を経験したので報告する.
著者関連情報
© 2016 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top