日本臨床外科学会雑誌
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症例
直腸癌乳房転移の1例
瀧 由美子石黒 淳子吉村 章代澤木 正孝岩田 広治
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キーワード: 乳房転移, 直腸癌
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2016 年 77 巻 4 号 p. 790-794

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抄録
乳房は他臓器からの転移をきたしにくい臓器であるが,今回直腸癌が乳房へ転移した稀な1例を経験した.症例は51歳,女性.IV期直腸癌の既往があり,転移性肺腫瘍術後4カ月目に左乳房腫瘤を自覚し当科を受診した.左上外側に3cm大の境界明瞭腫瘤を触知し,エコーでは左乳房皮下に2cm大の腫瘤を認めた.腫瘍マーカーの上昇があったため,直腸癌乳房転移の可能性を考えFDG-PETを施行したところ,左乳房と閉鎖リンパ節に集積を認めた.エコー下マンモトーム(MMT)生検で直腸癌乳房転移と診断した.閉鎖リンパ節への転移を伴っていたため,全身治療を優先させ薬物治療を開始した.腫瘍は一旦縮小したものの再増大し,皮膚へ露出したため局所コントロール目的に乳房転移診断から4カ月目,乳房部分切除を施行した.
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© 2016 日本臨床外科学会
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