日本臨床外科学会雑誌
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症例
子宮留膿腫を合併したS状結腸憩室炎の1例
横山 真也上松 俊夫鈴木 秀昭佐々木 英二大西 桜
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キーワード: 子宮留膿腫, 結腸憩室炎
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2016 年 77 巻 5 号 p. 1166-1170

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抄録
症例は77歳,女性.主訴は下腹部痛.抗菌薬治療で改善なく当院に紹介入院となった.下腹部に圧痛あるも筋性防御は認めず.WBC 21,900/μl,CRP 20.58mg/dlと炎症反応高値であった.腹部造影CT検査でS状結腸の多発憩室と周囲に低吸収域を複数認め,S状結腸憩室炎による腹腔内膿瘍と診断した.症状の改善がないため手術を行った.S状結腸は子宮・左付属器と強固に癒着し,子宮は腫大していた.子宮を圧排するとS状結腸と子宮の間に膿の流出を認めたため子宮留膿腫の合併と判断し,S状結腸切除,子宮全摘,左付属器切除を行った.病理組織学的検査でS状結腸と子宮との間には,膿瘍腔と強い炎症を伴った左付属器を認めたが,結腸子宮瘻は認めなかった.以上のことから,S状結腸憩室炎から先ず腹腔内膿瘍が形成され,その後,卵管を介して子宮留膿腫が形成されたと考えられた.子宮留膿腫を合併したS状結腸憩室炎の1例を報告する.
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© 2016 日本臨床外科学会
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