日本臨床外科学会雑誌
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症例
同時多発性十二指腸神経内分泌腫瘍の1例
金本 斐子石井 要竹田 利弥谷 卓八木 雅夫丹羽 秀樹
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2016 年 77 巻 7 号 p. 1660-1665

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抄録
今回われわれは,十二指腸球部に発生した同時多発性十二指腸神経内分泌腫瘍の1例を経験したので報告する.症例は69歳,男性.14年前より十二指腸に多発隆起性病変を認め,経過観察されていた.今回その一部に陥凹形成を認め,精査加療目的に当院紹介となった.上部消化管内視鏡検査では,十二指腸球部前壁と後壁に各1箇所,10mm程度の粘膜下腫瘍を認め,生検では前壁の病変のみNETと診断された.腫瘍径が10mm以上であり,リンパ節郭清が必要と判断し幽門側胃切除を施行した.摘出標本では粘膜下腫瘍4病変が存在し,全腫瘍がsynaptophysin陽性・chromograninA陽性であり,NET G1 TNM分類(ENET)T2N0M0 pStage IIAと診断された.多発性十二指腸神経内分泌腫瘍は稀な病態であるが,粘膜下腫瘍病変が複数ある場合は多発病変であることを念頭に置き,術前に十分な観察を行うことが必要であると考えられた.
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