日本臨床外科学会雑誌
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症例
穿孔性虫垂炎術後に異時性に発生したヘルニア嚢膿瘍の1例
原田 篤松本 倫典藤原 佑樹野秋 朗多中林 幸夫大塚 正彦
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2016 年 77 巻 7 号 p. 1701-1704

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抄録
症例は20歳台,男性.用手還納可能な右鼠径ヘルニア以外は特記すべき既往歴なし.右下腹部痛で来院し,穿孔性虫垂炎の診断にて虫垂切除術およびドレナージ術を施行.術後経過良好であったが,術後7日目に右鼠径部痛と違和感を訴え,陰嚢上部の膨隆を認め,造影CTにて右陰嚢上部に辺縁に造影効果を伴い腸管との連続性のない内部低濃度の液体貯留を確認した.炎症所見の遷延を認め,ヘルニア嚢内膿瘍の診断で準緊急手術を施行した.術中所見では陰嚢に達する直径3cm大の膿瘍を認めた.右鼠径ヘルニアは交通性精索水腫を伴い,くびれ状の形態を示し,穿孔性虫垂炎を契機に発症したヘルニア内の遺残膿瘍と診断した.本邦では,汎発性腹膜炎術後の異時性ヘルニア嚢膿瘍は過去に数例のみ報告があり,虫垂炎術後の異時性ヘルニア嚢膿瘍の発生例は過去に報告がなかった.
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© 2016 日本臨床外科学会
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