日本臨床外科学会雑誌
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症例
Sarcoid-like reactionを認めた非浸潤性乳管癌の1例
雫 真人水野 豊奈良 佳治森 敏宏
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2016 年 77 巻 8 号 p. 1891-1895

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抄録
症例は55歳,女性.左A領域に約8cm大の腫瘤と同側の腋窩,鎖骨上リンパ節の腫大を認め,画像診断は転移を疑った.原発巣の生検結果はcomedo type DCIS,リンパ節の細胞診検査は転移陰性であった.リンパ節の組織所見と画像所見の整合性が乏しいと思われたが,乳房全摘術とセンチネルリンパ節生検を行った.腫大したセンチネルリンパ節の迅速病理診断は転移を認めず,非乾酪性類上皮細胞肉芽腫病変を認めた.術後に行ったリンパ節の抗酸菌染色は陰性,胸部X線写真,Gaシンチグラフィーや血清ACE値は正常で,乳癌に伴ったsarcoid-like reactionと診断した.Sarcoid-like reactionは悪性腫瘍に合併するとの報告があるが頻度は少なく,病期診断の誤りから過剰治療をもたらす可能性があると思われる.
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© 2016 日本臨床外科学会
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