日本臨床外科学会雑誌
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症例
術後に癌性胸膜炎を発症し長期生存中の乳癌の1例
渕之上 祐子堀口 和美山下 年成堀口 慎一郎黒井 克昌
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2016 年 77 巻 8 号 p. 1896-1901

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抄録
症例は,62歳時に右乳癌T1N0M0 Stage Iの診断で右乳房部分切除・腋窩リンパ節郭清を施行された.病理は浸潤性乳管癌,浸潤径8mm,リンパ節転移陰性,enzyme immunoassay(EIA)でER(-),PgR(-)であった.術後残存乳房照射を行った.術後3年目に胸水を認め,細胞診で乳癌術後癌性胸膜炎と診断した.CTで他臓器転移を認めなかった.再発時に原発巣の免疫染色を再検し,ER(+),PgR(-),HER2(-)と判明した.胸膜癒着術後,doxifluridine(5'DFUR)+medroxyprogesteroneacetate(MPA)+cyclophosphamide(CPA)の内服を開始した.その後増悪なく再発後4年目に治療を中止した.以降9年経過した現在まで寛解を維持している.今回,癌性胸膜炎発症後13年間に亘り長期生存を得られている1例を経験したので報告する.
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© 2016 日本臨床外科学会
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