日本臨床外科学会雑誌
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症例
幽門側胃切除術後のRoux-en-Y吻合部に発生した逆行性腸重積の1例
藤井 雅和折田 雅彦春木 貴史
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2016 年 77 巻 8 号 p. 1980-1984

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抄録
症例は40歳の男性で,主訴は腹痛.約2年前に他院で胃癌に対し,腹腔鏡下幽門側胃切除術を施行されていた.突然の腹痛で当院に救急搬送された.腹部CTを施行したところ,絞扼性イレウスの疑いで,緊急手術を施行した.小腸は腸重積を呈しており,重積部分は浮腫状になり,かつ虚血性変化を伴っていた.Hutchinson手技にて整復したところ,可逆的に虚血性変化が改善したため,小腸切除は行わなかった.Roux-en-Y法で再建されており,Roux-en-Y吻合肛門側の小腸が約15cmにわたりTreitz靱帯方向のY脚に向かって,逆行性に腸重積していた.経過良好で,術後10日目に退院した.退院後に上部消化管内視鏡検査を施行し,Roux-en-Y吻合肛門側までの小腸には,腫瘍性病変は認めなかった.胃切除後の腸重積症はまれな合併症である.胃切除術後の再建方法によっては腸重積を生ずる可能性も十分考えられる.
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© 2016 日本臨床外科学会
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