日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
虫垂の小腸への巻絡により生じた絞扼性イレウスの1例
美田 良保廣吉 基己中村 吉貴山本 隆久
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 77 巻 8 号 p. 1990-1993

詳細
抄録
今回われわれは,虫垂の結腸間膜への癒着により絞扼性イレウスを生じた1例を経験した.症例は75歳,男性.3日前より続く腹痛と摂食困難にて当院を救急受診.腹部は全体にやや膨満,右下腹部に軽度圧痛を認めるも弾性軟で,反跳痛は認めなかった.採血で軽度炎症所見を認めた.腹部X線検査・CT検査でイレウスと診断,イレウスチューブを挿入したが改善しないため,手術を行った.開腹したところ虫垂先端が上行結腸間膜に癒着し,回腸に巻絡し同部で絞扼されていた.虫垂切除術により絞扼は解除され,腸管壊死も認めなかった.病理組織診断では虫垂は粘液嚢腫など認めず,また炎症所見もほぼ認めなかった.虫垂自体が絞扼帯になることは稀であるため,若干の文献的考察を加えて報告する.
著者関連情報
© 2016 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top