抄録
症例は48歳,女性.以前より他院にて巨大肝血管腫を指摘されていたが,無症状であり経過観察されていた.今回,発熱を主訴に救急外来を受診し,精査にて尿路感染症による敗血症と播種性血管内凝固症候群と診断された.腹部CT像では右肝から骨盤に達する40×15cmの巨大肝血管腫があり,感染を契機にKasabach-Merritt症候群を発症したと考えられた.尿路感染の治療後に,待機的に拡大右肝切除を施行した.術後速やかに凝固異常は著明に改善し,経過良好にて術後7日目に退院した.現在外来にて経過観察中であるが,術後2年の時点で血液検査は正常化している.