日本臨床外科学会雑誌
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症例
原発巣切除後21年で肝転移再発したsolid pseudopapillary neoplasmの1例
河合 賢二中室 誠大久保 遊平近藤 禎晃若狭 朋子太田 善夫
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2017 年 78 巻 4 号 p. 830-835

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抄録
症例は63歳,女性.他院にて21年前に膵solid pseudopapillary neoplasm(SPN)に対して膵体尾切除術を施行された.術後の定期フォローは再発なく終了し,糖尿病・高血圧症で当院内科に定期通院中であった.食思不振を訴え,精査のため撮影したCT・MRI検査で肝左葉に10cm以上の多房性腫瘤を認めた.SPNの肝転移再発,その他の腫瘍の可能性を考慮され,診断・治療目的で拡大肝左葉切除術を施行された.切除された肝腫瘍は初回手術時のSPNと類似した組織像であり,vimentin強陽性,CD10びまん性に陽性,CD56弱陽性,progesteron receptor弱陽性,β-catenin陽性でSPNの肝転移再発として矛盾しない所見であった.原発巣切除から20年以上経過して肝転移再発したSPNの症例の報告はなく,非常にまれであると考えられたため若干の文献的考察を加えて報告する.
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© 2017 日本臨床外科学会
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