日本臨床外科学会雑誌
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症例
集学的治療が奏効した乳房悪性葉状腫瘍異時性リンパ節転移の1例
田中 寛後藤 康友南 貴之長尾 拓哉毛利 康一宮田 完志
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2017 年 78 巻 6 号 p. 1225-1229

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抄録
59歳,女性.6カ月前より左乳房腫瘤を自覚していたが放置していた.腫瘤からの出血にて当科初診.20cm大の腫瘍が自壊し出血しており,針生検で葉状腫瘍と診断した.その後1カ月で30cmまで急速に増大,低栄養と貧血にて入院.中心静脈栄養と輸血を行った後,初診より2カ月で単純乳房全摘術を施行,腫瘍重量は3,400gだった.術後は創感染以外は良好であり,術後31日に退院.切除標本では,線維性間質と上皮の増生からなる葉状部分,間質の充実性増生からなる部分があり,間質の充実性増生部分で高度な異型細胞が認められ,骨肉腫と横紋筋肉腫の像も伴っていた.多彩な組織像を示す悪性葉状腫瘍と診断した.術後1年のPET-CT検査でFDG集積を伴う縦隔・右鎖骨上リンパ節腫大あり,転移と診断した.ドキソルビシン投与を行った後に放射線照射を施行,転移巣は縮小した.5年6カ月経過したが無再発である.
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© 2017 日本臨床外科学会
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