日本臨床外科学会雑誌
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症例
術後32年目に肝・膵転移再発巣を同時切除した腎癌の1例
正木 裕児渡邊 剛正淵本 定儀
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キーワード: 腎癌, 肝転移, 膵転移
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2018 年 79 巻 10 号 p. 2167-2170

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抄録
腎細胞癌は時に晩期再発を起こすことで知られる1).今回われわれは,腎細胞癌術後32年目に肝・膵転移再発を起こし,根治切除が可能であった症例を経験したので報告する.患者は82歳,男性.50歳時に腎細胞癌で右腎摘術を受けている.80歳時に右鼠経部リンパ節に発生した濾胞性リンパ腫に対してR-CHOP療法を実施,経過観察中の腹部computed tomography(以後CT)検査で肝右葉と膵体部に腫瘤性病変が指摘され,造影腹部CT検査で同部にhypervascular tumorを認めた.この2つの腫瘍は画像的特徴が類似していた.肝生検で腎細胞癌(clear cell carcinoma)の肝転移再発と確認された.画像所見を踏まえ,膵病変も同じ転移性腫瘍と考え肝部分切除術と膵体尾部・脾切除術を実施した.病理組織学的検査で両者は同じ腎細胞癌再発と診断された.晩期再発の中でも術後30年以上経過して再発するケースは非常にまれである.
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© 2018 日本臨床外科学会
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