日本臨床外科学会雑誌
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症例
ステントグラフトで止血した膵頭十二指腸切除後仮性動脈瘤出血の1例
酒徳 弥生森岡 淳加藤 健宏堀 明洋鈴木 耕次郎石口 恒男
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2018 年 79 巻 10 号 p. 2171-2174

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抄録
症例は59歳,男性.2017年3月に膵頭部膵管内乳頭粘液性腫瘍の診断で全胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除を施行した.術後8日目に膵腸吻合部縫合不全を発症した.15日目にドレーンよりセンチネル出血を認め,血管造影で胃十二指腸動脈断端に仮性動脈瘤を確認したが,明らかな出血はみられなかった.翌16日目に血管内治療を行い,総肝動脈に7mm径-2.5cm長の自己拡張型末梢血管用ステントグラフト(Goa Viabahn)を留置し,肝動脈血流を温存しつつ止血が得られた.以後,膵液漏は改善し,術後50日目に退院した.本症例では,放射線科医と連携し,2016年12月に腹部の医原性動脈損傷に対し初めて保険適用となった末梢血管用ステントグラフトを用いて,準緊急的に仮性動脈瘤からの出血を止め,かつ肝動脈血流を温存することができた.この手技は仮性動脈瘤治療に大きく貢献すると考えられた.
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