抄録
患者は77歳,女性.腹部腫瘤,腹痛を主訴に来院した.精査の結果,壁外発育型横行結腸癌および多発性肝転移と診断し,横行結腸切除術を行った.組織型は低分化腺癌,免疫染色はCK7-/CK20+であった.術後化学療法を施行したが,肝転移の増悪および腹膜播種の新たな出現により術後4カ月で永眠した.壁外発育型大腸癌はまれで,なかでも低分化腺癌は報告例が非常に少ない.また,CK20+を呈する大腸低分化腺癌は予後不良と言われる.今回われわれは,著明な壁外発育を呈し予後不良だったCK20+横行結腸低分化腺癌の1例について,文献的考察を加えて報告する.