日本臨床外科学会雑誌
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症例
膵組織成分が誘因と考えられた喀血を伴う成熟型縦隔奇形腫の1例
山口 智之芳竹 宏幸高見 友也畑野 光太郎片岡 直己西野 栄世
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2018 年 79 巻 3 号 p. 495-499

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抄録
症例は30歳,女性.1週間前から続く喀血を主訴に来院した.胸部CT検査では前縦隔に径3cmの多房性嚢胞性病変が認められ,隣接する左肺上葉の肺炎像が認められた.血管造影検査で腫瘍と左内胸動脈および左気管支動脈との交通が認められ,腫瘍が喀血の原因と判断された.異常血管の塞栓により喀血は消失したが,再発予防の目的で胸腔鏡下に手術を行った.病理組織学的検査では奇形腫内に膵組織が認められ,それと隣接する肺組織に出血像が認められた.術後も26カ月を経過し腫瘍の再発や喀血の再燃は認めていない.喀血を契機に発見された胸腔鏡下に切除した成熟型縦隔奇形腫の1切除例を経験したので報告する.
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© 2018 日本臨床外科学会
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