抄録
目的:出生前診断された先天性嚢胞状腺腫様肺形成異常(CCAM)の治療方針を検討した.
方法:過去10年間で出生前診断されたCCAM 10例を後方視的に検討した.
結果:在胎22.6±3.0週に出生前診断され,体重2,861±411g,在胎37.2±2.7週で出生した.2例が新生児期に呼吸器症状を認め,1例は新生児期に手術し,残り1例は手術に至らずに死亡した.無症状の8例中1例は早期症状出現の可能性があり,新生児期に手術した.残りの7例は早期手術は行わずに退院となり,うち4例で待機的手術を施行した.手術は全例,肺葉切除術を行った.新生児手術例と待機手術例の周術期合併症発生頻度に差はなかった.
結論:CCAMの手術は,有症状例や早期症状出現の可能性があるものは新生児期手術を考慮すべきである.手術待機中の症状出現例はその時点で早期に,無症候性例は乳児期後半の再評価後に手術を予定したい.