日本臨床外科学会雑誌
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臨床経験
乳癌に対する温存手術の切除範囲設定のための術前両側乳腺MRIの臨床的意義
福永 真理甲斐 裕一郎久保田 陽子田上 利佳蒲池 綾子渋田 健二上尾 裕紀上尾 裕昭
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2018 年 79 巻 4 号 p. 673-679

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抄録
術前の乳腺MRI検査の臨床的意義を検討する目的で,乳腺部分切除術(Bp)の切除範囲を超音波検査(US)所見に沿って決めていた時期のI群(2011年)と,MRI所見を重視することにしたII群(2013年)の術中乳腺追加切除率と術後再手術率を比較した.その結果,術中迅速病理診断に基づいた術中乳腺追加切除の頻度はI群:62/99例(62.6%)からII群:33/112例(29.5%)へと有意に低下し(P<0.001),術後の再手術例も5例(5.1%)から1例(0.9%)へと減少した.術前MRIの対象をI群はBp予定例のみ,II群では乳房切除(Bt)予定例も対象に追加したが,USスクリーニングでは検出されず両側MRIが契機となって発見された対側乳癌(MRI発見乳癌)は両群間に差はなく,全体でMRI施行の410例中10例(2.5%)だった.
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© 2018 日本臨床外科学会
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