抄録
35歳,女性.2歳時と17歳時に,腸重積にて小腸部分切除術の既往あり.1年前に多発大腸ポリープと診断されたが,通院自己中断していた.その後3カ月継続する腹痛と泥状便を主訴に再来した.精査にて,多発消化管ポリープと小腸に3箇所の腸重積を認め,同日入院,翌日手術となった.Peutz-Jeghers syndrome(PJS)が疑われ,可能な限り腸管温存すべく,重積した部位に小切開を置き外科的に整復施行後,内視鏡を挿入し,内視鏡的ポリープ切除を行った.大きく,内視鏡的切除困難なものは外科的に切除した.腸管切除無しに合計51個のポリープを切除した.病理組織検査では,過誤腫ポリープの所見であり,PJSの診断に矛盾しない結果であった.本症例のようにPJSに伴う小腸多発ポリープに関する外科治療の際には,腸管温存のため術中内視鏡的治療を併用することは有用であると考えられた.