日本臨床外科学会雑誌
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症例
内側大腿回旋動脈瘤破裂の1例
桑原 麻衣堂福 慶吾菅瀬 隆信後藤 崇北條 浩古賀 倫太郎
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2018 年 79 巻 8 号 p. 1635-1639

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抄録
末梢動脈瘤の頻度は胸腹部動脈瘤の1/5に過ぎず,さらに大腿深動脈における動脈瘤は末梢動脈瘤の0.5%と報告されており,非常に稀である.今回われわれは,大腿深動脈の分岐の一つである内側大腿回旋動脈の動脈瘤破裂の症例を経験した.症例は76歳の女性.大腿部の腫脹と疼痛により発見され,コンパートメント症候群をきたす懸念から緊急手術となった.内側大腿回旋動脈瘤が稀な理由として動脈の末梢はアテローム変性が起こりにくいこと,大腿深動脈が解剖学的に内転筋群に囲まれ走行しており血管拡張が防止されていること,大腿動脈と比較して筋層に富み弾性線維が少ないため拡張しにくいことが挙げられる.それゆえ,動脈瘤が大腿深部に存在しており触知されにくく,発見が遅れる傾向にあり,偶然指摘されるか周囲への圧迫症状や破裂によって発見されることが多い.内側大腿回旋動脈瘤破裂の本邦での報告は極めて少なく,若干の文献的考察を加え報告する.
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© 2018 日本臨床外科学会
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