抄録
81歳,男性.突然の右胸部痛と呼吸困難を自覚し,当院に救急搬送された.来院時,右肺の呼吸音が減弱し,胸部単純X線写真で右気胸と診断された.胸腔ドレーンを挿入し,ドレナージを開始した.胸部CTで,前縦隔部の縦隔ヘルニアを伴う肺嚢胞を認めた.ドレナージ後5日経過するも肺瘻が遷延するため胸腔鏡下手術を施行した.胸部CTで認めた肺嚢胞が責任病変であり,自動縫合器で切除し,ポリグルコール酸シートで被覆した.術後7日目に退院し,術後6カ月現在,無再発生存中である.肺気腫患者において,気腫性肺嚢胞が縦隔ヘルニアを引き起こすことがある.