日本臨床外科学会雑誌
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症例
特異な機序により絞扼症状を呈したIV型食道裂孔ヘルニアの1例
花澤 隆明杢野 泰司松原 秀雄金子 博和山本 龍生弥政 晋輔
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2018 年 79 巻 8 号 p. 1655-1660

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抄録
症例は57歳,女性.5年前より食道裂孔ヘルニアを指摘されており,腹部の激痛を主訴に受診した.来院時CTで全胃から十二指腸球部と横行結腸の脱出する食道裂孔ヘルニアを認め,胃壁の一部が逆行性に食道裂孔から腹腔内に嵌入していた.来院1時間後に腹痛は消失し,その際のCTで同様の食道裂孔ヘルニアを認めたが,胃壁の逆行性の嵌入は認めなかった.以上の所見より,複合型(IV型)食道裂孔ヘルニアと診断した.腹部の激痛は,縦隔内に存在する胃の一部が逆行性に食道裂孔に嵌入したための絞扼症状の可能性が考えられた.症状は軽快しており,待機的に腹腔鏡下手術を施行した.縦隔内に滑脱した臓器を還納し,ヘルニア嚢を切除し,横隔膜脚を縫縮しメッシュで補強した.Nissen法を追加し手術を終了した.術後10カ月の現在まで,再発所見を認めていない.今回,特異な機序により絞扼症状を呈したIV型食道裂孔ヘルニアの1例を経験したので報告する.
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© 2018 日本臨床外科学会
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