日本臨床外科学会雑誌
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症例
農具運搬機ハンドルと立木に挟まれ発症した外傷性白線ヘルニアの1例
室谷 知孝道浦 俊哉山邉 和生長岡 眞希夫
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2018 年 79 巻 8 号 p. 1782-1787

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抄録
症例は59歳,男性.農作業中に臍部直近の左下腹部を農具運搬機のハンドルと立木の間に挟まれ受診した.腹痛を訴え,臍下部を中心に皮下血腫および膨隆を認めた.腹膜刺激症状はなかった.腹部超音波検査およびCT検査にて白線の断裂と皮下への小腸の脱出を認めたため「外傷性白線ヘルニア」と診断した.その他の明らかな臓器損傷などは認めなかった.手術は待機的に施行した.手術は臍を中心に腹部正中を切開し施行した.創直下に断裂した白線を認め,同部から小腸が露出していた.腹膜は欠損していた.ヘルニア門の大きさは5×7cmであった.腹壁を直接縫合閉鎖したのち,TiLENE®メッシュにて補強した.術後経過は問題なく,現在までのところ合併症やヘルニア再発などは認めていない.今回われわれは,比較的稀な外傷性白線ヘルニアの1例を経験したので報告する.
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© 2018 日本臨床外科学会
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