抄録
症例は89歳の女性.他院で上行結腸癌に対して右半結腸切除術,機能的端々吻合を受けた.tub1,pT3N1M0 stage IIIaの病理診断であった.術後補助化学療法は行われなかった.術後13カ月目,下部消化管内視鏡検査で吻合部再発を認め,当院へ紹介された.吻合部を含めた腸管切除を行い,semi-closed法による機能的端々吻合を行った.術後補助化学療法は行わなかった.半年後に血便を認め,下部消化管内視鏡検査で再度吻合部再発を認めた.吻合部切除を再度施行し,吻合は5%povidone-iodineによる十分な腸管内清拭後にGambee一層縫合による端々吻合を行った.その後30カ月の経過で再発は認めていない.われわれは機能的端々吻合による吻合部再発を繰り返した症例を経験し,再手術において消化管清拭や吻合方法の変更など,吻合部再発への十分な対策を要すると考えられたため報告する.