抄録
症例は72歳,男性.嘔吐,腹部膨満感を主訴に受診した.腹部CT検査で,腸閉塞と診断し,緊急入院となった.保存的治療で,第3病日に改善した.下部消化管内視鏡を施行したが,腸閉塞の原因となる病変を認めず退院した.その後,容易に改善される腸閉塞を2~3カ月毎に繰り返した.4度目の腸閉塞は保存的に改善が困難であった.腹部CT検査で回腸末端が閉塞起点として疑われたが,閉塞の原因は不明であった.診断と治療を目的に手術を行った.回腸に狭窄起点を認め小腸部分切除術を施行した.最終診断は非特異性小腸潰瘍による腸閉塞であった.今回われわれは,腸閉塞を繰り返しCT検査で経時的変化を確認できた非特異性小腸潰瘍を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.