日本臨床外科学会雑誌
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症例
非外傷性脾破裂に対する脾摘後に診断されたlittoral cell angiomaの1例
緒方 傑岡 洋右末吉 晋島松 一秀溝部 智亮藤田 文彦赤木 由人
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2019 年 80 巻 1 号 p. 145-150

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抄録

非外傷性脾破裂に対して脾臓摘出術を施行し,術後病理診断でlittoral cell angioma(以下,LCA)と診断された1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.症例は50歳,男性.発熱,左上腹部痛,左肩への放散痛を主訴に当院を受診した.来院時の血液生化学検査では,炎症反応の上昇を認めたが,明らかな貧血所見などは認めなかった.腹部超音波検査にて脾臓内部に不均一な像を認めた.腹部造影CT検査では内部に淡い高吸収域を伴う腫大した脾臓を認め,脾臓周囲から左横隔膜下にかけて血腫がみられた.骨盤内には腹水の貯留を認めた.非外傷性脾破裂と診断し,脾臓摘出術を施行した.病理組織学的検査ではLCAと診断された.

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© 2019 日本臨床外科学会
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