抄録
症例は69歳,男性.43年前に胃潰瘍に対して幽門側胃切除術後(B-I再建),2015年1月に残胃癌(EBV関連胃癌)に対して残胃全摘を施行した.1年間補助化学療法を施行したが,術後1年8カ月で膵体部に径3cmの腫瘤を認めた.EUS-FNAを施行し胃癌の膵転移と診断された.SOX(S-1+L-OHP)療法を4コース行い,腫瘍縮小(PR:Partial Response)を得たため,2017年2月に膵体尾部切除を施行した.術後補助としてSOX療法を4コースで行い,術後1年3カ月無再発で経過している.胃癌の膵転移で外科切除の対象となることは少ないが,他に転移がみられず,化学療法が有効で縮小がみられる場合には,外科的切除も検討すべきであると思われた.