日本臨床外科学会雑誌
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症例
右胃大網動脈グラフト使用冠動脈バイパス術後横隔膜ヘルニアの1例
藤川 幸一藤城 健中山 馨徳丸 勝悟牧野 治文山本 穣司
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2019 年 80 巻 1 号 p. 47-51

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抄録
症例は68歳の女性で,下痢・嘔吐の主訴にてERへ救急搬入された.既往歴として,2年前に労作性狭心症に対し右胃大網動脈を用いた冠動脈バイパス術(CABG)を施行されている.CT検査にて,胸骨背側の横隔膜を越えて横行結腸が心嚢内に逸脱しており医原性横隔膜ヘルニアと診断し,手術目的に入院となり翌日準緊急にて手術施行した.開腹すると横隔膜に約3.5cmのヘルニア門を認め横行結腸・大網が脱出,心嚢内で心臓と癒着していた.癒着を剥離し肝鎌状間膜を用いてヘルニア門を閉鎖,さらに半吸収性メッシュにて被覆し補強を行った.術後は特に大きな合併症なく退院した.
CABG術後の消化器症状について,横隔膜ヘルニアを念頭に置き治療することが必要と考える.文献的考察を加え報告する.
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© 2019 日本臨床外科学会
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