日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
胸腔鏡下食道切除術のポート挿入時損傷による末梢性仮性肺動脈瘤の1例
番場 竹生中川 悟會澤 雅樹松木 淳藪崎 裕関 裕史
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 80 巻 1 号 p. 52-56

詳細
抄録
症例は78歳,男性.下部食道癌に対し術前補助化学療法後に腹臥位の胸腔鏡下食道切除,腹腔鏡補助下胃管再建術を施行した.胸腔鏡手術のポート挿入時に胸膜癒着による肺損傷と出血を認め縫合止血を行った.術後15日目に経過良好で退院したが,術後31日目の胸部X線で右肺陰影を認め,造影CT検査で末梢性肺動脈仮性動脈瘤と診断した.右大腿静脈からの血管造影検査で肺動脈A8の仮性動脈瘤と診断し,金属コイルによる塞栓術を施行した.治療後は問題なく,術後1年7カ月現在,外来経過観察中である.胸腔鏡下食道切除術のポート挿入時の肺損傷に起因して発症した仮性肺動脈瘤を経験した.血管造影による診断と塞栓術は低侵襲で安全に施行可能であった.
著者関連情報
© 2019 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top