2019 年 80 巻 10 号 p. 1779-1784
目的:非閉塞性腸間膜虚血(NOMI)は,治療後の死亡率が高く予後不良な疾患である.NOMIの緊急手術例における術後予後因子としての術前SOFAスコアの有用性を検討する.
方法:2006年11月から2017年4月までにNOMIに対して緊急手術を施行した26例を対象とした.生存退院群と在院死亡群に分け,術前SOFAスコアと予後との関連について比較し,その予後因子としての有用性を検討した.
結果:生存退院は15例,在院死亡は11例.術前クレアチニン値,術前SOFAスコアは在院死亡群で有意に高値だった.透析患者では全例で死亡の転帰をとった.SOFAスコア5点以上の症例は5点未満の症例に比べ有意に死亡率が高率であった(p=0.001).
結語:NOMI手術治療において,SOFAスコア5点以上の多臓器不全を伴う症例や透析患者では極めて予後不良であった.