2013年から2017年までの小児複雑性虫垂炎(本症)に対する手術症例を後方視的に検討し,腹水培養検査結果をもとに本症に対する抗菌薬の選択に関して考察した.主な同定菌はE. coli(69.0%),B. fragilis(54.8%),α-Streptococcus(45.2%),P. aeruginosa およびE. avium (21.4%)であった.薬剤感受性検査では,E. coliに対しSBT/ABPCは40.9%,CMZは100%の感受性を認めた.TAZ/PIPC,MEPMは主な同定菌に対し95.4-100%の感受性を認めた.AMKはGMと比しE. coli(AMK:100%,GM:79.3%)およびP. aeruginosa(AMK:100%,GM:77.8%)に対する感受性が良好であった.本症ではTAZ/PIPCまたはMEPMの単剤投与,またはこれらとAMKの組み合わせが有用と考えられた.