日本臨床外科学会雑誌
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症例
標準治療に不応となった後にPARP 阻害剤が有用であった再発乳癌の1例
長内 孝之中川 剛士滝口 典聡
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キーワード: PARP阻害剤
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2019 年 80 巻 10 号 p. 1802-1806

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抄録

症例は71歳,女性.54歳時に左乳房にしこりを自覚するが放置(家族歴:実母;乳癌,叔母;乳癌).5年後に当院を受診.左局所進行乳癌と診断.術前化学療法を行うが,病状進行で,局所コントロールとして乳房切除を実施.術後胸壁放射線照射を実施.術後Letrozoleを5年間内服し,その間は再発無であった.しかし,術後6年目に左胸部にしこりを認め,精査にて局所およびリンパ節再発と診断した (術後8年目).ホルモン治療を変更するも病状進行となり,ホルモン治療を変更したが,さらに病状は増大.化学療法Eribulinを開始した(術後9年目)が,6カ月でさらに病巣は増大し,mTOR阻害剤やCDK4/6阻害剤使用するも病状進行にて中止となった.BRCAnalysis検査を行いBRCA2陽性であり,PARP阻害剤を開始した(術後10年目).開始後2カ月で胸壁腫瘍が縮小傾向となり,現在も継続内服中である.

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© 2019 日本臨床外科学会
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