日本臨床外科学会雑誌
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症例
肺癌術後孤発性腸間膜転移の1例
冨永 信太横山 省三松村 修一田宮 雅人北市 正則安岡 弘直
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キーワード: 肺癌, 腸間膜転移, 臓器環境
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2019 年 80 巻 11 号 p. 1992-1998

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抄録

肺癌の腸間膜転移は非常に稀な転移形式である.今回われわれは肺癌術後2年目に孤発性腸間膜転移をきたし切除した1例を経験したため,文献的考察を加え報告する.症例は57歳,男性.前医にて,右肺上葉の巨大ブラ感染のため右肺上葉切除術を施行され,切除肺の病理組織検査にて肺腺癌と診断されていた.肺切除1年半後からCEAが徐々に上昇し,腹部CT検査とPET-CT検査にて腸間膜腫瘍を認めたため,手術目的に当科紹介となった.腹腔鏡補助下に腫瘍が存在する腸間膜を含む小腸部分切除を施行した.病理組織検査所見にて肺癌の転移性腸間膜腫瘍と診断された.術後CEAは減少し,現在,再発なく経過している.肺癌の孤発性腸間膜転移は腸間膜原発の腫瘍との鑑別が難しく,切除により診断が可能となり,適切な全身化学療法を行うことが可能となる.

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