日本臨床外科学会雑誌
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臨床経験
鼠径部ヘルニアに対するONSTEP法の短中期成績
柳 健柏原 元
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2019 年 80 巻 12 号 p. 2136-2141

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抄録

ONSTEP法は鼠径部ヘルニアに対する前方到達法による修復術で,内側を腹膜前腔に外側を内腹斜筋上に展開する層を跨ぐ新たな術式として2016年11月から本邦でも行われている.当院でも日帰り手術として同法を2017年より導入し2年間で345例,367病変を経験した.再発は1例(0.27%)のみで合併症は皮下出血8例,血腫3例,漿液腫4例,創感染2例,メッシュ感染1例で,術後腸閉塞や慢性疼痛および膀胱損傷などの重篤なものは認めなかった.手術時間は26±7分であり,同法は外側の腹膜前腔を剥離する手技を必要としないため,他の腹膜前修復法(TIPP:transinguinal preperitoneal repair)に比較して短縮された.以上のことから,ONSTEP法は簡便で安全性の高い日帰り手術が可能な修復法と言える.長期成績はまだ結果を待つ必要があるが,短中期成績としては良好な結果であった.

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© 2019 日本臨床外科学会
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