日本臨床外科学会雑誌
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症例
腸管嚢胞性気腫症経過観察中に判明した小腸壊死の1例
岡山 卓史吉田 順一鈴木 宏往宮竹 英志大谷 和広
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2019 年 80 巻 2 号 p. 333-340

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抄録

症例は91歳の女性で,嘔吐・腹痛を主訴に受診した.採血で白血球15,480/μlと高値だったが,腹部所見は軽度の圧痛のみであった.画像では,腸管嚢胞性気腫症,腹腔内遊離ガス,門脈ガスの3所見を認めたが,腸管の明らかな虚血所見はなかったため,胃管で減圧して経過をみていた.入院48時間後の造影CTで門脈ガスは消失していたが,腸管虚血が疑われたため,緊急手術で回腸部分切除を施行した.

前述の3所見がありつつ保存的に加療できた症例報告も存在するが,腸管壊死の可能性を常に念頭に置き,慎重な判断が必要となってくる.

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© 2019 日本臨床外科学会
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