日本臨床外科学会雑誌
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第80回総会会長講演
「安全な外科手術手技の確立」を目指して
窪田 敬一
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2019 年 80 巻 3 号 p. 457-465

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抄録

「安全な外科手術手技の確立」には多くの手術をこなすだけではなく,5つの心構えが必要である.第一に上手い人の手術を良く見る.上手い人の手術を一生懸命見るのみではなく,批判的な眼で改良点を見つける努力も重要である.第二に術前準備を万端に行う.術前画像を十分評価し,門脈塞栓術等の適応を見定めることが安全性向上に繋がる.第三に術後経過を慎重に評価する.新知見を得ることもできる可能性がある.第四に他施設に学ぶ.学会等で他施設の工夫を勉強し,取り入れることは重要である.第五に世界を見て,世界に問う.さらに,視野を広げるため,海外の施設と共同研究し,情報発信することで自分の世界でのレベルが良く分かると思う.これらの五つの姿勢は外科医の知識,度量を広げる上で重要である.多くの手術を経験した上に,以上の5つの姿勢を備えて手術に臨めば,「安全な外科手術手技の確立」は達成されるものと確信している.

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