日本臨床外科学会雑誌
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症例
経仙骨操作先行で切除した骨盤内孤立性線維性腫瘍(27×18cm)の1例
仲山 孝須藤 誠飯野 弥原 倫生赤澤 祥弘市川 大輔望月 邦夫加藤 良平
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2019 年 80 巻 5 号 p. 1007-1012

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抄録

症例は48歳,男性.骨盤内巨大腫瘤の診断で当院紹介となった.腹部CT検査にて20cm大の境界明瞭な腫瘤を認めたが,他臓器への浸潤,遠隔転移は認めなかった.確定診断目的に経直腸的に針生検施行し,孤立性線維性腫瘍(solitary fibrous tumor:SFT)と診断した.手術はJack-knife体位による経仙骨操作を先行し,骨盤底からの腫瘍剥離と直腸の切断を行った後に経腹操作に移行した.直腸とS状結腸の一部を合併切除して腫瘍を摘出した.手術時間は8時間5分,出血量は1,135mlであった.本症例のような巨大なSFTでも,経仙骨操作を先行することにより視野や操作スペースの確保ができ,安全に手術することができると考えられる.骨盤内巨大SFTに対し腹仙骨式腫瘍切除術を施行した報告数は少ないが有効な手段と考え,報告する.

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© 2019 日本臨床外科学会
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