2019 年 80 巻 6 号 p. 1099-1104
症例は80歳,男性.左上葉肺腺癌術後で当院通院中であった.7カ月前の胸部CTで右肺尖の嚢胞壁肥厚,1カ月前の胸部CTで同部位に1.5cmの充実性陰影を認めた.術前確診は得られなかったが画像所見から肺癌を疑い,胸腔鏡下右上葉部分切除を施行した.病理所見で異型の強い紡錘形細胞と巨細胞が充実性に増殖しており,肺原発多形癌と診断した.手術4カ月後に右副腎,胃および胃小弯リンパ節転移再発を認め,右副腎摘除および幽門側胃切除D2リンパ節郭清を施行した.病理所見で肺多形癌の転移と診断した.2回目手術3カ月後に後腹膜再発を認めたが,PD-L1高発現であったためPembrolizumabを投与開始したところ,24コース投与後再発巣は消失した.初回手術後28カ月現在,Pembrolizumabを投与継続しているが,再発なく経過している.