2019 年 80 巻 6 号 p. 1185-1189
症例は77歳,女性.倦怠感と腹痛を主訴に受診した.術前検査では上行結腸に2型病変を認め,腸管傍および中間リンパ節の腫大が著明だった.リンパ節転移を伴う上行結腸癌と診断し,切除を行った.病理検査で上行結腸の病変は高分化型腺癌で,リンパ節転移は認めなかった.腫大したリンパ節に悪性所見はなく,極性の保たれたリンパ濾胞の過形成と,濾胞間に多数の形質細胞浸潤を認めた.形質細胞型,限局型のCastleman病と診断された.Castleman病は原因不明のリンパ増殖性疾患である.好発部位は胸部,頭頸部であり,腸間膜発生はまれである.大腸癌との併存の報告は本邦で数例のみであった.大腸癌所属リンパ節に発生し,リンパ節転移との鑑別が困難だったCastleman病を経験したので報告する.