日本臨床外科学会雑誌
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症例
長径20cmの腫瘍内膿瘍への内視鏡的ドレナージが奏効した胃GISTの1例
片野 匠森嶋 計木村 有希近藤 泰雄
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2019 年 80 巻 9 号 p. 1646-1651

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抄録

症例は63歳,男性.CT検査にて胃の背側に最大径20cmの膿瘍を認めた.上部消化管内視鏡検査で胃体上部後壁に隆起性病変と膿瘍との瘻孔が認められ,膿瘍形成を伴う粘膜下腫瘍と診断した.病理組織診でGISTと診断されたが,腫瘍および膿瘍は横行結腸・膵体尾部・腹壁など他臓器を圧排しており完全切除困難と思われた.内視鏡的に胃内から瘻孔を利用して7Fr,7cmの両端pig tail typeステントを膿瘍内へ留置し内瘻化し,さらに外瘻として8.5Fr経鼻ドレナージチューブを挿入したところ排膿による減圧と感染のコントロールが得られた.膿瘍の縮小効果も認め,開腹胃全摘術+横行結腸部分切除術を行い完全切除可能となった.術後経過は良好で,術後13日目に退院となった.膿瘍形成を伴う胃GISTに対する術前治療として内視鏡的ドレナージが有効であった.

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