日本臨床外科学会雑誌
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症例
単孔式腹腔鏡手術で摘出した腹膜下異物の1例
清水 崇行石塚 満蜂谷 裕之髙木 和俊青木 琢窪田 敬一
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2019 年 80 巻 9 号 p. 1759-1763

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抄録

症例は69歳,女性.自宅で転倒後に腰痛と下腹部痛を認め,尿路感染症の診断で前医に入院となった.入院時の腹部単純X線で骨盤内に線状の異物を認め,精査加療目的で当科へ紹介となった.CT所見では膀胱子宮窩に縫い針と思われる約5cm長の異物を認めた.異物による腸管損傷の可能性を考慮し,単孔式腹腔鏡下異物摘出術を施行した.全身麻酔下に臍からSILSTMポート挿入し気腹観察下に頭低位とし,小腸を頭側へ移動させると,膀胱子宮窩腹膜に索状物を認めた.索状物直上の腹膜を切開すると縫針を認め,鉗子で針先と対側の針頭を把持し,ポート経由で針の回収を行った.さらに,膀胱内に注水して膀胱損傷がないことを確認後,手術を終了とした.術後経過は良好で,術翌日に前医へ転院となった.単孔式腹腔鏡下手術は低侵襲であるため,今回のような異物摘出術において試みる術式であると考えられた.

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