日本臨床外科学会雑誌
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症例
63歳女性の胆嚢管自然穿孔による腹膜炎の1例
岡 智八木 雅幸
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キーワード: 胆管穿孔, 胆嚢管, 膵炎
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2020 年 81 巻 3 号 p. 554-558

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抄録

症例は63歳,女性.右下腹部痛で近医を受診し,CTで肝表面から右下腹部の腹水を指摘され,精査加療目的で紹介となった.当初は血清アミラーゼ高値を認め,膵炎の診断で治療を始めるも,その後のCTで腹水の増加,症状の進行があり,審査腹腔鏡を施行した.腹腔内に多量の胆汁を認め,肝十二指腸間膜の十二指腸側に黒色変化,また断続的な胆汁の流出を認めた.開腹移行し,総胆管の膵内胆管移行部に1.5cmの範囲で壊死,穿孔を認め,膵内胆管まで剥離後中枢側を切離した.その際に内腔が2つ確認でき,低位合流の胆嚢管壊死,穿孔と判明した.胆嚢摘出術,肝外胆管切除術,胆管空腸吻合術を行い,術後経過は良好で退院した.術後の病理組織学的検査では,炎症は穿孔部から漿膜側主体に広がり,粘膜側の炎症は相対的に弱く,憩室性変化もしくは膵炎など胆管外からの炎症が波及した可能性があった.胆嚢管自然穿孔は稀であり,文献的考察を含め報告する.

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