日本臨床外科学会雑誌
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症例
摘出手術後にGood症候群をきたした胸腺腫の1例
安達 剛弘赤尾 恵子古川 克郎
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2020 年 81 巻 5 号 p. 855-859

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抄録

症例は67歳,女性.2017年3月に胸腺腫に対して拡大胸腺摘出術が施行された.最終病理結果はtype AB胸腺腫であった.術後1年頃から気道感染症状を繰り返していたが2019年2月に肺炎を発症し低ガンマグロブリン血症が判明し,Good症候群と診断された.低ガンマグロブリン血症に対して免疫グロブリン投与とマクロライド維持療法が継続され,外来通院中である.Good症候群は胸腺腫に低ガンマグロブリン血症を合併した比較的稀な疾患である.明らかな病態は解明されておらず,繰り返す感染症により予後不良とされる.手術を含めた治療についてもその有効性は議論されており,症例の蓄積が必要と思われる.

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