2021 年 82 巻 1 号 p. 26-31
X線単純撮影で異物が確認された小児の消化管異物症例の検討を行った.対象は2007年1月から2019年12月までに消化管異物を確認された15歳以下の小児である.検討項目は,年齢,性別,X線単純撮影にて確認された異物の部位,種類,誤嚥からX線単純撮影確認までの時間,治療とした.対象は218例であった.食道,胃,小腸・大腸の症例はそれぞれ,36,143,39例であった.食道異物はリチウム電池3例,コイン14例,磁石1例,丸い異物5例,その他13例であった.食道異物の治療は主にバルーンによる摘出または内視鏡にて摘出した.胃内異物は,丸い異物42例,コイン29例,磁石19例,ボタン電池19例が主なものであった.胃内異物の治療はマグネットチューブにより摘出した.小腸・大腸異物は全例経過観察となった.X線単純撮影で確認される年齢は2歳以上,確認されないのは1歳以下が多かった.これらの症例経験から,治療のアルゴリズムを作成した.