2021 年 82 巻 6 号 p. 1126-1130
症例は67歳,男性.10年前に急性腹症として来院し,小腸腫瘍の穿孔の診断下,緊急小腸切除術を施行し,病理組織学的所見にてGISTと診断された.その後,8年間にわたりimatinib 400mg投与を継続し無再発生存となっていた.本人の希望もあり一旦中止したが,その1年後に局所再発と多発肝転移と診断した.通過障害が疑われたため,局所再発部に対して腫瘍切除を行い,肝転移に対しては術後imatinib 400mgを再開した.投与半年後に原因不明の大腸炎を発症し,一旦休薬したところ肝転移は増大した.大腸炎改善後imatinibを減量して再開し2年経過した現在,肝転移は縮小傾向にあり,また特に副作用なく経過している.