日本臨床外科学会雑誌
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臨床経験
より良いがんの地域連携体制構築のための包括的な取り組み
鳥羽 博明滝沢 宏光青山 万理子井上 寛章丹黒 章
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2021 年 82 巻 7 号 p. 1281-1285

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抄録

目的:より良いがんの地域連携体制を構築するための包括的な取り組みについて紹介する.方法:かかりつけ医を対象に行った,がん患者の連携の可否と役割分担できる診療内容に関するアンケート結果をもとに,情報の可視化,新たな連携クリティカルパス(連携パス)の導入,拠点病院内の環境整備を行った.結果:まず,アンケート結果の情報を整理し,誰もがアクセスできるよう病院ホームページにアップして可視化した.さらに,予防的G-CSF(Granulocyte-Colony Stimulating Factor)投与連携パスを運用し,少数だが4例に適用した.加えて,入院中に医療ソーシャルワーカーが介入してかかりつけ医を決定し,文書作成を1分以内に完遂できる簡便な電子カルテ運用にして医師の作業負担を減らし,連携件数を約10倍増加させた.結語:より早期から緊密に情報交換し,役割分担することで,患者にとって満足度の高いがん医療を提供できる.今回の取り組みは,より良い連携体制構築に寄与すると考える.

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